自転車ツーキニスト (知恵の森文庫)

自転車ツーキニスト (知恵の森文庫)

 この本を読んで仕事に復帰したら自転車通勤をしようと決意した。よく考えたら高校生の頃は毎日往復20kmを平気で自転車で通学していたのだから、やれないことはない。
太宰府から10kmっていったら結構周辺までいけるなあ。

漂泊の牙 (集英社文庫)

漂泊の牙 (集英社文庫)

 この作者の本はいつみても熱い。深い川底をゆっくりと流れゆく大河の歩みのようにしっかりと物語が展開する。
 主人公の城島と平井和正の描くアダルトウルフガイ犬神明のイメージが重なってみえるのはけして狼つながりだけではあるまい。深くうごめく野生の獣性と見に秘めて、愛するものを失った喪失感と奪われたことによる悲しみ、そして略奪者に対する大きな怒り。それらが複合的に重なったときに、得難いキャラクターが生まれるのではないだろうか。
 とにかくこの作品は面白い。おすすめである。