ガンパレード・マーチ もうひとつの撤退戦 (電撃文庫)

ガンパレード・マーチ もうひとつの撤退戦 (電撃文庫)

 まさにもうひとつの撤退戦の名にふさわしい。これを読むと九州撤退戦(上・下)がより深みをもって読める。しかし、坂上教官とXの関係が悲しい。ユーラシアでどんな戦いがあったのだろうか・・・。あと謎キャラ河合さん、強すぎる、鬼のようだ。彼女の婚約者とは意外。来須のスカウトとしての力が遺憾なく発揮される潜入篇は幻獣共生派の理屈が少しは理解できた。しかし第五世代とかなんとか裏設定が多いなこの物語。

 やっとメドゥーサシリーズが完結。やっと終わったっていうのが正直な感想。やはり舞台がよくわからん所だと現実感がというか地に足がつかない。謎が分かってきただけ、また違う謎が頻出。冴葉さん、いつからそんな重要キャラに・・・。「わたしの思いは、量子のレベルで力となる・・・・・」と「忘れるな。量子のレベルで我等の意志は力となる」は明らかに相似しているし、まあケイロン系の繋がりなんだろう。深海の大破壊竜・九頭竜=邪神クトゥルーってことが最後に明らかになったので、メインテーマとしてケイロンと九頭竜の対決とかありそうだ。(笑)
 途中のいきなりの麗華の独白はラノベっぽくなくていい。やはり今作の中心は麗華じゃないか?
 あと個人的に注目したいのは、スプレイとデイモンが二人して敵への名乗りを「ダーティフェイスだ」と行ったのは大ウケ。それが後のティティ・ツイスターズ*1に繋がっているだろうなあ。

*1:意味は、おっぱいぐるぐるズらしい