ここしばらく読んだ本の感想まとめ
水木しげる『猫楠 南方熊楠の生涯』角川ソフィア文庫
猫の視点から見た南方熊楠の生涯を水木しげるの独特の語り口で読ませる一品。怪人が怪人を描いているので”らしさ”がでている気がする。★★★★☆
夢枕獏『鳥葬の山』文春文庫
夢枕獏の短編集。彼独特のしっとりと湿度を感じる文体がじわじわと恐怖を味じわせてくれます。ホラー苦手な人でも大丈夫。けど、よく読むと・・・怖いよ。★★★★☆
別冊宝島編集部編『ぼくらの好きな京極夏彦』宝島社文庫
京極作品のガイドブック。なかなかよくできていると思う。これを読んで豆腐小僧を全部読み切っていないことを思い出した。★★★☆☆
片岡義男・野田智祐・佐藤英明『カヌーで来た男』新潮文庫
野田さんはいつ読んでも渋いなあ。片岡さんの文体もすっきりして気持ちがいい。佐藤さんの写真は自然をすっと手で掬ったような風景を切り取る。アウトドアに出たくなる本です。★★★☆☆
荒俣宏『風水先生 地相占術の驚異』集英社
荒俣先生お得意の風水に関する本です。日本から韓国を股に掛けて各地の地形を見て風水占術を理解しようとする先生。その勉強をしようとする意欲がいつも圧倒されます。★★★☆☆
素樹文生『クミコハウス』新潮文庫
『上海の西、デリーの東』で注目された筆者であるが、今作はその外伝的な旅行記である。旅のシーンをなぞるようなおもしろみがある。僕もいつか放浪してみたい。★★★★☆
村上春樹『シドニー1・2』文春文庫
2000年に行われたシドニーオリンピックを取材した村上春樹のリアルタイム的な取材記である。彼の小説家としての感性がただのスポーツ観戦物に終わらせてない点が素晴らしい。TVを通したオリンピックと生で観戦したオリンピック、どちらがどう違うのか。興味深いテーマである。やはり生はまた違うということか。★★★★☆
と学会『愛のトンデモ本 上・下』
「本に書かれていることをすべて信じるなら、この世に本はいらない」とどっかの偉い人が言っている通り(ぉぃ、トンデモ本があるから本は面白い。そのトンデモ本を生暖かく見守ってなおかつ世間に広く知ってもらう活動がと学会である。この本では「愛」をテーマにしたトンデモ本を集めている。読むと笑えることこのうえない本ばかり。けどいつもより少しパワーダウンかな?★★☆☆☆
榊涼介『ガンパレードマーチ 5121小隊 九州撤退戦(上)』電撃文庫
本体のPS2ソフトはやっていないのに、ガンパレをおっかける男GAKU。そういうのもアリですよね?(笑 善行と原というリーダーがいない小隊がいかにして九州を脱出するのか。試される5121部隊!瀬戸口と壬生屋のカップル(?がいい味だしてます。★★★☆☆
倉田英之『R.O.D 第六〜十巻』集英社スーパーダッシュ文庫
勢いでシリーズ読破!(笑 しかし5冊中に外伝2冊って・・・。物語はジェントルマンとおばあちゃんの最強キャラ対決に読子がどう絡むのかが注目されます。あと、ファウストと王炎の読子争奪バトル(ちょっと違う)も注目です。しかし、イラストの羽音たらくさんが8巻から絵柄替えてますね。シャープになりました。★★★☆☆
ふう、とりあえず小説のみUP。漫画は明日にします。